自動車が登場したときから、人が操作するのではなく車自身が考えて運転する自動運転は、多くの技術者の夢でもあります。
ナイトライダーなどの映画に代表されるように、自動運転はいつの時代も考えられてきました。
実用化が現実的になってきたのが、DARPAが主催するロボットカーのレースであり、2004年から2007年まで開催され、砂漠の中を自動車のみで走行するという競技です。
初年度はゴールまでたどり着ける車はいませんでしたが、次年度は5台完走、2007年では交通規制などのルールも取り入れてレースが開催されました。
このレースによってレーザーセンサーなどを駆使して、自動車のみによる自動走行が出来、自動運転への足がかりとなったのです。
自動車メーカーは自動運転を目指して開発を続けており、トヨタは高速道路を、日産は一般道を自動走行できる車の開発に取り組んでいます。
そんな中でいち早く自動走行を可能にして、公道を走らせることが出来たのが、Googleが開発したシステムです。
自動車自体はトヨタのプリウスを使っていますが、ビデオカメラやレーダーなどの搭載し、これにより周囲の状況を把握し、地図データと照らし合わせて走行します。
自動運転車が登場したことにより、ネバダ州ではすでにこの車にナンバープレートを交付しました。
5年前からスタンフォード大学と共同で開発を進めてきて、実用化にこぎ着けました。
ただし実用化が出来たと言っても、Googleの自動運転車は、安全運転のもとで走っており、車の流れに付いていきながら走ることは出来ていません。
このまま自動運転車が普及すれば、他のドライバーがイライラすることとなるかもしれず、改良の余地はあるのかもしれません。
ゼネラル・モーターズ車も自動運転システムを開発しており、キャデラックを自動走行にするユニットを開発中です。
自動運転は実用化できたと言っても、それはまだ道路上を他の車にぶつからずに移動できるという技術のみであり、道路では様々な問題が発生します。
車の脇から突然子供が飛び出したり、赤信号なのに老人が渡ってきたり、急に路線を変更するような車両もあります。
このような予想できない場面にも車は対応せねばならず、自動運転技術はまだまだ始まったばかりであり、開発の課題は残されています。
この先自動運転技術が発展していき、やがて人と同じような判断をしながら運転できる自動走行車が登場するのは間違いないでしょう。
そしてそのような車が登場すれば、運転免許の無い人でも車を買って乗ることが出来るようになるかもしれません。
車に乗れば運転は車に任せて、会社まで睡眠して行くようなことも可能かもしれません。