「依存症」というと、アルコール依存症や薬物依存症といったイメージが強いですよね。
しかし、実は依存症はこれだけではなく、日常的なものに依存しているケースもたくさんあります。
ニコチンへの依存やカフェインなどが代表的です。
コーヒーなどのカフェインや、タバコに含まれるニコチンは、薬物のように法律でその摂取が禁じられているわけではないので、危機感や罪悪感が薄いですが、依存する対象物が違うだけで、その症状はアルコールや薬物とあまり変わらない、とても怖い病気です。
薬物の依存は、脳に直接影響している病気になるため、自力での治療は困難だといわれています。
医師のもとで正しい治療を行なうことが、薬物依存症克服のもっとも効果的な近道です。
薬物依存症の治療は、まず入院をして薬物と接することができない環境を作ることから始まります。
24時間医師という第三者が患者を管理することで、薬物に近づけないのはもちろん、離脱の過程で起こる禁断症状にも迅速に対応できるのも大きなメリットです。
最終的には、目の前に薬物があっても近づかないことができる状態を目指して治療を行います。
アルコール依存症も、症状がひどくなると自分で飲酒量をコントロールできなくなったり、アルコールが抜けたときに自立神経系などの不快な症状が起こるなど、かなり深刻な状態になります。
自分で禁酒ができない場合は、医師のもとで適切な治療を受けることが望ましいです。
アルコールも同様ですが、カフェインやギャンブルの依存については、それそのものが好きでやめられないということはもちろんのこと、実行した後に起こる不安感や罪悪感などとのバランスが、より症状を悪化させるといわれています。
これらの依存症を治療するには、やはり医師の診察のもと、精神安定剤などを服用し、離脱したときの不安や、もしまた行ってしまったときの罪悪感などを和らげながら、症状を改善していくケースが多いです。
また、こうした依存症を発症する原因は、解決しにくい悩みを持っていたり、日々のストレスがあるなど、何らかの原因があります。
その原因を根本から解決しないと、また新たな依存症を招く恐れがあるため、治療と並行して原因の解消に尽力することも重要です。
すべての依存症は、一度発症してしまうと抜け出すことが困難なので、日々を心身ともに健やかに保ち、依存症を防ぐよう意識することも大切。
家族や友人など、お互いが支え合って愛情を持って関わっていくことが、依存症の予防にはとても有効です。