医者になるためにはまずは医学部を卒業し、国家試験に合格し、その後は2年間病院で研修を受けないと医者として働くことは出来ません。
全国にある指定の病院で2年間勤務します。
2年間は研修医として働くこととなりますが、働く場合は採用試験を受けて合格しないと勤務は出来ません。
そこで面接試験や小論文などの試験を行い、採用するかどうかを決めます。
通常はどこの病院でも小論文を書かされたりするので、ある程度試験前に対策を行うことは出来ます。
しかしながら研修医の採用試験として、とてもユニークだと評判になっているのが倉敷中央病院の試験であり、15分間に米1粒でいくつ寿司を握れるかという問題が出されました。
通常の採用試験の内容とは違いますので、試験対策をしてきた方は戸惑うことでしょう。
その他にも、15平方メートルの折り紙を用いて折り鶴を何羽作れるか、13の部分に分けた約35mmぐらいのタマムシを元の形に出来るかという問題も出されました。
一気にこの問題はユニークだと広まりメディアのニュースでも取り上げられました。
今までにないような試験問題であり、医学部生からは戸惑いや関心など様々な感想が出ているようです。
今回ユニークな試験問題を出題したことは、病院の知名度を上げるためでもなく、手先の器用さを確かめるためでもありません。
医療現場での無理難題をいかに冷静にそして的確に判断して解決できるかということを見るために、そのような素質があるかどうかを確かめる問題です。
医療現場では学校で習ったことを行えば出来る仕事ばかりではありません。
人の命を扱うのですから、時には予期せぬ事態に遭遇することもあるでしょう。
そのようなときは、まずは習ったことを基本としてそれを応用して臨機応変に対応せねばならないのです。
対応が出来るかどうかをみるためにも、このようなユニークな試験問題を出題したのです。
臨機応変に対応できることは医者に求めらられる素質なのです。
このような問題を出題したのは、病院側としては学生に自分で考えて解いて欲しいという気持ちがあるようです。
大学の論文などにしてもコピーペーストで切り貼りして提出する人も多くなっているので、尚更自分で考えることは重要です。
そしてユニークな問題は、他の病院も採用するようになるかもしれません。
学生側としては、過去問を解いたりするばかりではなく、自分で考えて問題を解くという練習をする必要が出てくるでしょう。
倉敷中央病院としては、この問題によって病院のPRという宣伝は大いに成功したに違いありません。
有名になったことで、採用試験を受けたい学生は今後増えるのかもしれません。