世界最強の生物として、いつの頃からか有名になったのがクマムシです。
百獣の王のライオンや世界一大きいほ乳類の鯨が世界最強ではなく、クマムシが世界最強と言われており、その生き物は緩歩動物門という分類に分けられ体調は大きくても1mm程度のとても小さな生物です。
これは昆虫なのかバクテリアなのかなんなのかははっきりとしたことはわかっておらず、世界には1,000種類以上のクマムシがいます。
形は8本の足を持っており、大きいものは目でも見ることが出来、高山や深海など何処にでもいる身近な生物です。
日本でもその辺に生息しており、道端の土や池などの苔類を採取すると、その中から出てきたりします。
クマムシは藻や線虫やワムシや小さなクマムシなどをエサとして食べており、その寿命は活動していると35日程度です。
口から卵を吐き出し、卵によって子孫を増やしていきます。
飼おうと思えば出来ないこともなく、大学の研究室などで育てている人もいるようですが、顕微鏡で見ないと見えないので、自宅などで飼ってもペットとしてのおもしろみは少ないでしょう。
参考 : クマムシ!地球最強の生き物、ミクロなクマムシの恐るべき生命力。
クマムシは活動していると寿命が数十日という短い期間ですが、これが冬眠をして眠ると凄い力を発揮します。
それは乾眠状態という状態になり、所謂ミイラのように乾燥した状態で眠るのです。
乾燥状態になると体重の85%の水分を0.005%まで減らして、乾燥状態になります。
この状態になると、マイナス273度の絶対零度から150度の温度まで耐える事が出来、真空状態でも75,000気圧でも耐えられ、57万レントゲンというとてつない濃度の放射能にも耐え宇宙線も大丈夫であり、宇宙空間に10日間放置されても大丈夫です。
そして乾燥状態から水をかけると蘇って動き出します。
実験室では最長10年、120年の乾燥状態からも動いたという噂もあります。
このようなことから世界最強の生き物と言われています。
ただしこれは乾燥状態になったクマムシにのみ有効であり、動いているようなクマムシでは、例えばお湯をかければ死んでしまいます。
また乾燥状態になるにはゆっくりと水分を減らしていかねばならず、急激な水分変化では死んでしまいます。
乾燥状態でも物理的圧力には弱いので、指で押しつぶせば死に、水をかけても動きません。
乾燥できなければこのような力は発揮せずに、普段から海など水の中で生息しているクマムシは、乾燥状態になることが出来ません。
多くのクマムシがこのような性質を持っているために、そのDNAや何故これほどまでの耐性を持っているのかとう研究も盛んに行われており、そのメカニズムが少しずつ解明されてきています。